沖縄アコギ好き親父のブログ

YAMAHA FG-500を友人に譲りました。
僕が単板の良いギターを買わなければと思ったのは
大学一年生の時に、先輩のFG-500を弾かせて貰ったのが
きっかけです。

僕はJAMBOと言う六万円の表板は単板ですが
バックサイドは合板のローズウッドのを持っていましたが
見た目だけで選んだせいか
弦が新しい内は良いのですが
しばらく経つと、重く湿気った音しか出ませんでした。

あの頃の僕は、プロは毎日弦を買えているんだと
思っていました。

先輩の持っているFG-500は
いつもキラキラした音がしてました。
しかも、あの当時一番安かった
KAWASEの弦を三ヶ月も張り替えていないと
言うではないですか（汗

弦が古くなっても
鳴るギターが有る事にショックを受けた僕は
それから必死になって、鉄工所や
配送センターでバイトしてお金を貯めましたが
もう、製造中止で、何処にも売ってないのです。
あの時は、がっかりしたなあ。

結局はアメリカに行って
MARTINを買う事になりましたが
高級ギターを買うきっかけになった
FG-500を手に入れたいと
ずっと思っていました。



それから、35年以上経って
とある楽器屋で、ついにFG-500に出会い
お持ち帰りしちゃいましたが
弦高が低い訳では無いのですが

どのフレットを弾いても
びびりが有るのです。
それは、フレット調整を何度もした結果
全体的にフレットの高さが
低くなりすぎたのです。

購入後、友人のリペアマンの小野君にお願いして
フレットを全部打ち買えて
ナットとサドルを牛骨で作って貰いました。

このギターの特徴的な事と言うと
赤ラベルの最高峰で有る事と
バックサイドがご覧の通り
正目のハカランダが使われている事です。

ハカランダとローズウッドの差は殆ど無いと
言われていますが
このギターに関する限り、全然違います。
ハカランダは、ローズに比べて
ソリッドな音で、レスポンスが物凄く良いです。
MARTINよりは、ビンテージのGIBSONに近い感じです。



このギターや1970年製のジャーマンTOPを手に入れた事で
欲しいギターは、もう無くなりました
激安のギターを見つけた時は
その限りでは有りませんが（笑



行き着けのライブバーのプレイヤーズに持って行ったら
ギター好きの常連さんが
まるで初恋に人に出会ったように
ギターをずっと見つめていました。
その視線が痛い位に感じられました（笑

理由を聞くと結婚当初に
質屋で、中古のFG-500を三万円代で見つけたのですが
金銭的な余裕が無く、断念した事が有って
ずっとトラウマになっていたそうです。

ギターを手渡すと、ずっと抱きしめたまま離しません。
結構酔っていましたが
彼は、どんなに酔っても
ギターだけは大切に扱う事を知っていましたので
気になりません。

そんな彼の姿を見て
ついつい、ギターを売ろうかと言ってしまいました。
彼は、即答で欲しいとの事でしたが
酔った上での返答だったので

後日、再度プレイヤーズに持って行った時は
彼の誕生パーテイで、再度欲しいと言われて
お嫁にやる事に決定しました。

ギターを譲る事に後悔は有りません。
むしろ、知っている人が持っていた方が良いです。
僕は、去年から今年に掛けて
所有ギターを減らしていますし
どちらかと言うとDサイズより
スモールサイズのギターを弾く事が殆どです。
喜んでくれた常連さんを見て
僕も、とても幸福な気持ちになりました。

FG－５００は、きっと僕より
何十倍も弾かれて、満足すると思います。