2012年07月13日
いじめの裏にあるこの国の正体 7月13日 天木直人
滋賀県大津市の中学校で起きた
いじめによる少年の自殺事件に私も怒り心頭です。
頭に来過ぎて、文章にする言葉すら出て来ませんので
天木直人氏の意見を貼り付けます。
「確かに、いじめはどの学校でも起こり得ることなのかもしれない。
とはいえ、これほど執拗で陰湿なケースは滅多にない・・・」
こういう書き出しで始まる発売中の週刊新潮7月19日号の大津市
中学校いじめ事件の特集記事を読んでつくづく思い知らされた。
今度のいじめ事件のひどさについてである。
しかし、それ以上に、今度のいじめ事件の裏にある強者たちの卑劣さ
について思いをめぐらせずにはいられなかった。
なぜこのいじめ問題がこれまで問題にされなかったのか。
いじめられた中学生の自殺が昨年の10月11日に起きていたにも
かかわらず、きょうまで隠ぺいされ続けてきたのか。
きっかけは自殺した中学生の両親が今年2月に加害者生徒とその保護者
そして大津市を相手取って提訴したからである。
裁判の過程で事実が次々と明るみになってきたからである。
両親が提訴する勇気がなかったら、この問題は闇に葬られ、何事もなか
ったかのように終わっていたのである。
おそらくそのようにして闇に葬られた無念な事件が、この国には数限り
なくあるに違いない。
私が週刊新潮の記事のどこに注目したか。
それは加害者生徒たちの親たちが社会的強者であるという事実だ。
母親がその中学校のPTA会長であり、父親が京大医学部卒のエリート
であるという。
もし、学校や教育委員会や大津市当局が社会的強者に配慮して見て見ぬ
振りをしていたらどうか。
この事は加害者と被害者の家庭環境を逆にして考えると容易に想像がつく。
強者の子弟がいじめで自殺した場合、泣き寝入りするだろうか。
いや、そもそも強者の子弟がいじめられるか。
いじめを受けてそのまま放置されるようなことになるのか。
週刊新潮の記事は次のような言葉で締めくくられている。
「子供の非行を放置した挙げ句、庇い続けるバカ親。政治的パフォーマン
スだけの市長や、自己保身に汲々とするセンセイたち。悲劇は起こるべく
して起きたのである」
この世の中の不正義や矛盾は、強者の中からそれを正そうとするものが
現れてこなければ決して解決しない。強者にいじめられた弱者がいくら抵抗し
ても押しつぶされたり、ごまかされて終わってしまう。
これが、私がこの国の政治を語る時の持論である。
強者が自らの利害を捨てて弱者のために立ち上がらなければ支配構造は
変わらないのだ。
何の改善もなく、支配者たちの悪業は隠ぺいされて終わる。
残念ながら日本という国はそういう国なのかもしれない。
少なくとも米国に占領されて始まった戦後の日本はそうだ。
強者が強者と組んで弱者を排していく社会であり続けたのだ。
それを見事に教えてくれているのが7月下旬に発売予定の孫崎享氏の最新著
である「戦後史の正体」(創元社)である。
孫崎氏はその著書の最後にこう書いている。
この本に書かれている知識が日本人の常識になれば、新しい日本が始まると。
その通りだ。
そしてその新しい日本とは、これまでと違った公正で明るい日本なのである。
いじめによる少年の自殺事件に私も怒り心頭です。
頭に来過ぎて、文章にする言葉すら出て来ませんので
天木直人氏の意見を貼り付けます。
「確かに、いじめはどの学校でも起こり得ることなのかもしれない。
とはいえ、これほど執拗で陰湿なケースは滅多にない・・・」
こういう書き出しで始まる発売中の週刊新潮7月19日号の大津市
中学校いじめ事件の特集記事を読んでつくづく思い知らされた。
今度のいじめ事件のひどさについてである。
しかし、それ以上に、今度のいじめ事件の裏にある強者たちの卑劣さ
について思いをめぐらせずにはいられなかった。
なぜこのいじめ問題がこれまで問題にされなかったのか。
いじめられた中学生の自殺が昨年の10月11日に起きていたにも
かかわらず、きょうまで隠ぺいされ続けてきたのか。
きっかけは自殺した中学生の両親が今年2月に加害者生徒とその保護者
そして大津市を相手取って提訴したからである。
裁判の過程で事実が次々と明るみになってきたからである。
両親が提訴する勇気がなかったら、この問題は闇に葬られ、何事もなか
ったかのように終わっていたのである。
おそらくそのようにして闇に葬られた無念な事件が、この国には数限り
なくあるに違いない。
私が週刊新潮の記事のどこに注目したか。
それは加害者生徒たちの親たちが社会的強者であるという事実だ。
母親がその中学校のPTA会長であり、父親が京大医学部卒のエリート
であるという。
もし、学校や教育委員会や大津市当局が社会的強者に配慮して見て見ぬ
振りをしていたらどうか。
この事は加害者と被害者の家庭環境を逆にして考えると容易に想像がつく。
強者の子弟がいじめで自殺した場合、泣き寝入りするだろうか。
いや、そもそも強者の子弟がいじめられるか。
いじめを受けてそのまま放置されるようなことになるのか。
週刊新潮の記事は次のような言葉で締めくくられている。
「子供の非行を放置した挙げ句、庇い続けるバカ親。政治的パフォーマン
スだけの市長や、自己保身に汲々とするセンセイたち。悲劇は起こるべく
して起きたのである」
この世の中の不正義や矛盾は、強者の中からそれを正そうとするものが
現れてこなければ決して解決しない。強者にいじめられた弱者がいくら抵抗し
ても押しつぶされたり、ごまかされて終わってしまう。
これが、私がこの国の政治を語る時の持論である。
強者が自らの利害を捨てて弱者のために立ち上がらなければ支配構造は
変わらないのだ。
何の改善もなく、支配者たちの悪業は隠ぺいされて終わる。
残念ながら日本という国はそういう国なのかもしれない。
少なくとも米国に占領されて始まった戦後の日本はそうだ。
強者が強者と組んで弱者を排していく社会であり続けたのだ。
それを見事に教えてくれているのが7月下旬に発売予定の孫崎享氏の最新著
である「戦後史の正体」(創元社)である。
孫崎氏はその著書の最後にこう書いている。
この本に書かれている知識が日本人の常識になれば、新しい日本が始まると。
その通りだ。
そしてその新しい日本とは、これまでと違った公正で明るい日本なのである。
Posted by goyaman at 19:50│Comments(2)
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1 。ァBaaaaaaaaQヲユ 。 2012/07/13(カ? 15:32:53.22 ID:???0 シ「イ?ゥツ酘ナサヤ、ホテ豕リタク、、、ク、眈ォサヲ、ヌ。「コ??2ニ?ハ2012ヌッ7キ?ヒ。「テ豕リタク、ャトフ、テ、ニ、、、ソケトサメ...
トケナ邁?ミ。ヨコ」、マ24サ?エヨ、、、ク、皃ォ、鯣ィ、イ、鬢?ハ、、。ラ【web magazine GO[dハ段。ァou]//1675】at 2012年07月15日 21:45
この記事へのコメント
私の地元でこのような事件があったことを今はただただ恥じるばかりです。
経済発展の裏で私達日本人は沢山のものを失いました。
失ったものは世界一美しかった日本の風景だけではなさそうです。
私は心が穏やかな時にギターを手にするのですが、
この調子じゃ当分上手くなりませんね。(・・;)
まいったなぁ。
経済発展の裏で私達日本人は沢山のものを失いました。
失ったものは世界一美しかった日本の風景だけではなさそうです。
私は心が穏やかな時にギターを手にするのですが、
この調子じゃ当分上手くなりませんね。(・・;)
まいったなぁ。
Posted by zatti at 2012年07月14日 00:36
zattiさんの地元だったんですね。
今回の痛ましい出来事は、全国的に起こっている事で
たまたま、zattiさんの地元で起こった事が
全国的に注目されたのだと思います。
戦後、目覚しい復興を遂げた日本ですが
大切な物を失ってしまった気がします。
教育って一体何を教える事なのでしょうか?
加害者やその家族に対する怒りばかりが渦巻いていますが
そう言う出来事が頻発する今の日本に
何が足りないかを気付いて、取り戻して行かないと
日本はどんどん駄目になって行きそうです。
今回の痛ましい出来事は、全国的に起こっている事で
たまたま、zattiさんの地元で起こった事が
全国的に注目されたのだと思います。
戦後、目覚しい復興を遂げた日本ですが
大切な物を失ってしまった気がします。
教育って一体何を教える事なのでしょうか?
加害者やその家族に対する怒りばかりが渦巻いていますが
そう言う出来事が頻発する今の日本に
何が足りないかを気付いて、取り戻して行かないと
日本はどんどん駄目になって行きそうです。
Posted by goyaman at 2012年07月14日 09:23
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